レンタルサーバー(共有)ではドメイン関連の機能やサービスが多く含まれています。ドメインについて知っているとその内容をちゃんと理解できるようになります。ドメインはインターネット上で大切な情報の1つとなるのでしっかりと把握しましょう!
ドメインとはインターネット上の住所のようなものです。厳密にはインターネット上でコンピューターを識別する名前のことです。世界に2つと同じドメイン名はありません。住所が重複すると困るのと一緒ですね。
例えば、「yahoo.co.jp」や「google.co.jp」がドメイン名となります。少しドメインのことを説明すると、一番右側が大きな分類で左側へ進むに従って小さな分類になり、「.(ドット)」で区切られています。「google.co.jp」の場合、「jp(japan)」日本の「co(commercial)」営利法人用の「google」ホスト名(コンピューター名)という意味になっています。ちなみにドメイン名は国際的な非営利機関の ICANN という組織によって管理されています。
ドメイン名はWebサイトのブランドとしての働きもします。ユーザーがWebサイトをドメイン名で覚えたり、検索エンジンやブラウザのアドレス欄に直接ドメイン名を入力して検索する場合がとても多いです。ドメイン名は覚えてもらいたい名前、覚えやすい名前、特別な意味を込めた名前などしっかりと考えて取得するようにしましょう。
レンタルサーバー(共用サーバー)でドメインに関して考えることは「独自ドメイン」「サブドメイン」「マルチドメイン」についてです。
独自ドメインとは、ユーザー自身が任意の名前で取得するドメインのことを指します。ドメインはレンタルサーバーを契約するホスティング業者かドメイン取得を専業とするレジストラ(ドメイン取得代行業者)で取得することが出来ます。取得する際、ユーザーが決めた名前でドメイン名を取得します。これが独自ドメインです。
このように取得した独自ドメインをレンタルサーバー(共用サーバー)で利用することが出来ます。このサービスをホスティング業者では「独自ドメイン」ということで紹介しています。自分が使用したいドメイン名がある場合は「独自ドメイン」が利用できなければなりません。通常、有料のレンタルサーバーであれば「独自ドメイン」は利用できます。無料のレンタルサーバーや無料ブログなどでは、独自ドメインを利用できない場合が殆どです。
レンタルサーバーを利用してホームページやWebサービスを立ち上げる場合は、是非独自ドメインを使用しましょう。ドメイン名はWebサイトやWebサービスのブランドになります。WebサイトやWebサービスが成長して認知度が上がれば、同時にドメイン名の認知度も上がります。ユーザーは検索エンジンやブラウザのアドレス欄にドメイン名を入力してWebサイトへアクセスしてきます。検索エンジンで上位表示されるようになれば、そのドメイン名の価値は非常に高くなるでしょう。
独自ドメインであれば、ドメイン名を変更することなくサーバーを他のホスティング業者に引越しすることも可能です。ドメイン名はWebサイトのブランドになるので、ドメイン名が変わると獲得したユーザーが離れたりと、大きな損失にも繋がることがあります。
独自ドメインは契約するホスティング業者で取得して利用する場合と、他社のレジストラなどで取得したドメインを契約するホスティング業者へ持ち込む場合と2通りあります。初心者の方はレンタルサーバー(共用サーバー)申込時に、そのホスティング業者で独自ドメインも取得して利用する形がスムーズに進むのでおすすめです。他社のレジストラ(ドメイン取得業者)でドメインを取得し、ホスティング業者とレジストラ(ドメイン取得業者)を分けた場合は、レジストラの管理画面でドメインのDNSを設定する必要があるので、ちょっとした手間が発生します。ホスティング業者とレジストラを分離させるメリットは、レンタルサーバーを引越しする際、ドメインの移管作業などする必要がなく、DNSの設定を新しいホスティング業者のレンタルサーバーに変更するだけで済みます。また、ドメイン取得を専業としているレジストラは、ホスティング業者に比べてドメインの年間維持費が比較的安いということもあります。
次にサブドメインです。サブドメインはドメインをより小さく分割してさらに細かく分類したものと考えて下さい。例えば、「auctions.yahoo.co.jp」や「shopping.yahoo.co.jp」の auctions や shopping がサブドメイン名にあたります。auctions や shopping など、yahoo.co.jp という1つの独自ドメインをサービス毎に分けてより小さい区分に分割することが出来ます。
この小さく分割したサブドメインにサブドメイン用の独自コンテンツを表示させて、1つのWebサイトとして運営することが可能です。例えば、独自ドメインが「wepicks.net」で、共用サーバーと専用サーバーのコンテンツを扱った特設サイトを構築したい場合など、サブドメインを利用してサイトを作成することが出来ます。この場合、サブドメイン「sharedserver」を作成して、共用サーバー特設サイトのURLを「sharedserver.wepicks.net」とします。このURL用のWebコンテンツを格納する専用フォルダ(ディレクトリ)も用意されるので、そこにコンテンツを格納して「http://sharedserver.wepicks.net」としてインターネット上に公開することが出来ます。同様に、サブドメイン「privateserver」を作成して、「privateserver.wepicks.net」の専用サーバー特設サイトも構築できます。
サブドメイン機能の有無や作成制限数など、サブドメインの利用を考えている方はチェックしてみましょう。
また、ホスティング業者によっては無料で提供されるサブドメインが予め用意されている場合があります。例えば、ユーザーIDが「wepicks」レンタルサーバーが「ロリポップ」だった場合、提供されるサブドメインは「wepicks.lolipop.jp」となります(lolipop.jp以外に多くの種類のドメインが用意されています)。独自ドメインを用意しなくても提供されたサブドメインでホームページを公開したりメールアドレスを作成することが出来ます。ただこの場合、業者を変更するとサブドメインから成るWebサイトのURLやメールアドレスが変更してしまうことになります。例えば、ロリポップからさくらレンタルサーバーに移行した場合、「wepicks.lolipop.jp」→「wepicks.sakura.ne.jp」という具合です。独自ドメインの項で説明しましたが、ドメイン名はWebサイトのブランドになるので、名前が変わってしまうとWebサイトの利用者が離れてしまう場合があるので注意しましょう。
マルチドメインが利用可能だと、1つのサーバーで複数のWebサイトを立ち上げることが出来ます
。これは非常に便利でありがたい機能です。以前は殆どのホスティング業者のレンタルサーバー(共用サーバー)では、契約1つで運用できる独自ドメインは1つでした。したがって、複数の独自ドメインのサイトを運営するには複数のレンタルサーバーの契約が必要でした。VPSや専用サーバーを利用すれば、1つの契約で複数サイトを運営することが可能ですが、サーバーの知識・運営の技術が必要です。レンタルサーバー(共用サーバー)のマルチドメインの機能を利用すれば、管理画面の簡単な操作で複数の独自ドメインを設定し、複数のWebサイトを立ち上げることが出来ます!複数の独自ドメインWebサイトの運営を検討されている方はこのサービスが必要になります。マルチドメインの有無や制限数などチェックしてみましょう。
ここで注意する必要があるのは、マルチドメインで追加した独自ドメインに対してどのようなサービスが利用できるかということです。例えば、独自ドメインにSSL暗号化通信を適応させたい場合、最初に設定した独自ドメインに対してのみしかSSLを適応できない場合があります。他には、マルチドメインで追加した独自ドメインに対してメールアドレスを追加できるのか?アドレスの制限数は? php.iniなどの設定はマルチドメイン毎に設定できるのか?
マルチドメインの利用を考えている方はこの部分もチェックしてみて下さい。