コストは重要です。1度契約すると何年も利用することになる場合もあり、徐々にコストがかさんできます。レンタルサーバーのコストは利用してもしなくても発生する固定費です。長期で使用するサービスの固定費は、安ければ安いほど良いでしょう。自分の要望と照らし合わせて適切な価格のサービスを選定するようにしましょう。
また、コストがかさむとサーバーの引越しを余儀なくされる場合があります。サーバーの引越しは非常に手間の掛かる作業なのでなるべく避けたいですね。
ここで気を付つけなければならない事は、コストを考えすぎて必要な機能が満たされない場合です。レンタルサーバー(共用サーバー)において必要な機能が満たされないと予定していたサービスが提供できない事態になります。こうなると最悪サーバーの引越しになってしまいます。
目標・目的をしっかりと考えてコストと機能のバランスを適切に調整しましょう。
レンタルサーバー(共用サーバー)の有料プランの中でも価格には随分差があります。安いプランだと月額100円程度~提供されており、高いプランだと月額数千円になります。この価格の差に一体どのような違いがあるのでしょうか。
価格の差を生む大きな要素は3つあります。1つ目はホスティング業者の価格設定による違い、2つ目はレンタルサーバー(共用サーバー)のプランによる違い(機能の違い)、3つ目は共用サーバーや専用サーバーなどサービスによる違いです。
ホスティング業者は顧客獲得のために激しい価格競争を行っており各業者で価格設定が異なります。それにより、同じような機能でも片方の業者の価格が低く、もう一方の業者の価格が高い場合があります。ホスティング業者の中には低価格を特長にしている業者も多く存在し、そのような業者は低価格運営のためのノウハウを駆使して他の業者よりもかなり低い料金でサービスを提供しています。
同じホスティング業者のレンタルサーバー(共用サーバー)でもプランによる違いで価格に差が生じます。プランは下位から上位まで用意されている場合もあり、下は月額数百円~上は数千円までユーザーのニーズに合わせてプランを用意している業者もあります。プランの違いはサーバー機能の違いになります。レンタルサーバーでは様々な機能が提供されますが、その種類や性能などの違いにより価格が大きく異なります。HDD容量の多寡、サブドメイン・マルチドメインの機能の有無や作成数、データベースの機能の有無や作成数、メールアカウントの作成数、使用できるプログラム言語の種類など、機能の有無やそれらの性能による違いによって価格に違いが発生します。
このサイトでは主にレンタルサーバー(共用サーバー)を主題としていますが、ホスティング業者が提供するサービスは主に、レンタルサーバー(共用サーバー)、専用サーバー、VPS、クラウドなどがあります。各サービスにはそれぞれ特長があり、コストも大きく変わります。
レンタルサーバー(共用サーバー)は1台のサーバーマシンを複数領域に分割して、各領域にドメインを設定し運用します。このサービスでは、サーバーマシンのCPUやメモリー容量、ディスク容量などのサーバーリソースやサーバーに通されているインターネット接続回線を複数の契約ユーザーで共有するので、非常に低価格で利用することが出来ます。
専用サーバーは、契約ユーザーが物理サーバーマシン1台を占有し、サーバーには専用のインターネット接続回線が通されます。別名セルフマネージドサーバーともいいます。サーバーマシンのスペックや回線の容量は、プランによって低いものから高いものまで用意されており、ユーザーは自分のニーズに合わせて選択することが可能です。専用サーバーは、拡張性や自由度に加えて、処理スピード、安全性、安定性にも優れています。このように、高いパフォーマンスを発揮する専用サーバーですが、その分、導入費用や運用費は他のサービスに比べて格段に高くなります。
VPS(ブイピーエス)とは【Virtual Private Server:バーチャル・プライベート・サーバー】の略称で、1台のサーバーに仮想的に複数のサーバーを起動させたサーバーマシンのことです。この技術を利用することで、1台のサーバーマシンであたかも複数のサーバーマシンが稼動しているかのように運用することが可能です。VPS技術によって、CPUやメモリ容量、ディスク容量などのサーバーリソースは各ユーザーへ管理されて分配されており、他のユーザーの影響を受けにくい仕組みになっています。各ユーザーにはRoot権限(管理者権限)が付与されるので、専用サーバーのようにOS(オペレーティング・システム)の設定、セキュリティー対策、サーバーアプリケーションのインストールなど自由にカスタマイズが可能です。VPSのメリットは、低価格で専用サーバーと同様の機能が利用できることです。
クラウドとはネットワークを介してデータ保存領域、CPU,メモリやアプリケーションサービスなどコンピューターリソースを利用する形態の1つで、クラウドコンピューティングによって提供されるサービスの総称です。中でもクラウドによるホスティングサービスをクラウドホスティングサービスなどと呼びます。または、IaaS(イアース)などと呼ばれます。クラウドの利用料金は、使用した分で課金される従量課金制です。または、割り振られたサーバーリソースに応じて月単位の定額利用料を選択することも可能です。最小規模でスタートし、必要に応じてスケールアップ・スケールアウトすることで無駄な費用が発生しません。
最近のレンタルサーバー(共用サーバー)は、安くても充実したサービスを提供しているので、低価格でも安心して利用できます。ですが、初心者の方は実績の乏しい無名のホスティング業者は避けるべきだと思います。
その理由の1つに、実績のある業者だと、利用者も多く知名度も高いので、インターネット上に契約内容からサーバー操作・設定方法まで、あらゆる情報が掲載されています。これは、実際にそのレンタルサーバーを利用しているユーザーが、自身のブログやWebサイトへ自分のメモ、或いは他の利用者のために、契約内容や設定方法、操作方法などに関する詳細情報を掲載しているためです。このような情報がネット上に多く掲載されているので、不明な点などはWeb検索することで調べることができます。これはサーバー契約者にとって大きなメリットとなるでしょう。
代表的な低価格のレンタルサーバーに、「ロリポップ」「ミニバード」「ハッスルサーバー」などがあります。これらは、初心者の方でも安心して利用できるレンタルサーバーです。
レンタルサーバー(共有サーバー)を利用する場合に発生するコストには幾つか種類があります。契約時に支払う初期費用、毎月のサーバー利用料として支払う月額費用、その他サービスのオプション利用時に支払うオプション利用費用です。また、クラウドサービスの場合は従量制の料金体系があります。
初期費用とはプラン契約時に1回支払う費用の1つです。毎月支払う月額費用やオプションサービス利用費用とは別に、契約した際支払う初期設定の費用になります。この費用は初回のみとなります。初回月の費用は、この初期費用と月額費用の両方が発生します。或いは、年間一括支払いなどを選択していれば、初期費用+年間利用料金となります。オプションサービスを申し込んだ場合は、この分が上乗せされます。
月額費用とは、毎月のレンタルサーバーのプラン使用料金になります。この費用は毎月発生します。ホスティング業者によって支払サイクルは異なり、毎月、3ヵ月毎、6ヵ月毎、年間一括払いなどがあり、選択できる場合や出来ない場合もあります。契約満了前に解約しても支払った月額費用は返却されません。ただ、同じホスティング業者で契約満了前にプラン変更などした場合は、差額が返却される場合もあります。
オプション費用は、基本的なプラン利用料金とは別に、ドメイン取得費用、ドメイン維持費用、SSL証明書発行費用、サイボウズなどのWebアプリケーション利用費用など、サーバー利用とは別に用意されているオプションサービスの利用費用です。オプションサービスは基本的にユーザーが任意で選択利用するものなので、どのオプションサービスを利用するかによって費用は異なります。
従量制費用は、利用した時間やサーバー、通信回線帯域などのリソースを利用した分で費用を支払う料金体系のことです。