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Last Update:2018/08/07

スピード・安定性編:サービスの種類

スピード・安定性編:サービスの種類 | レンタルサーバーを選ぶポイント | wepicks!

サービスの種類

スピードや安定性はサービスやプランの種類によっても大きく変化します。ホスティング業者が提供するサービスは主に、共用サーバー(レンタルサーバー)専用サーバーVPSクラウドなどがあります。各サービスにはそれぞれ特徴があります。さらに各サービスには下位プランから上位プランまで用意されている場合があり、上位プランになるに従って提供されるスペックも段階的に上がります。サービスやプランの組み合わせによって安定性やスピードは大きく変わります

共用サーバー

共用サーバーは1台のサーバーを複数領域に分割して、各領域にドメインを設定し運用します。このサービスでは、サーバーマシンのCPUやメモリー容量、ディスク容量などのサーバーリソースやサーバーに通されているインターネット接続回線を複数の契約ユーザーで共有するので、非常に低価格で利用することが出来ます

共用サーバー内の各ユーザーはオリジナルのドメインの設定が可能で、マルチドメイン(1ユーザーで複数のオリジナルドメインの設定)、サブドメイン、CRON、専用HDD領域、メールアドレスの作成、データベース、PHPやCGI、FTP、SFTPなど、多くのサービスを利用することが出来ます。業者によっては、メーリングリスト機能やメールマガジン発行機能の提供、WebメールソフトやWebベースのサーバーファイル管理ソフトなどの便利なWebアプリケーションも提供してくれます。(※ホスティング業者によってサービス内容は異なります。)また、初心者の方でもサーバーが操作できるようにサーバー管理画面が用意されています。通常サーバーはコマンドと呼ばれる命令文で指示を出して操作しますが、これには専門の知識が必要です。そこでWebブラウザを通して管理画面を提供し、そこから、メールアドレスの作成やドメインの設定、アプリケーションの設定、データベースの設定など、サーバーの運営に必要な各種作業を行いサーバーを操作することが出来ます。

サーバーの保守・管理・運用はホスティング業者に一任できるのでユーザー側で手を掛ける必要はありません。業者は24時間365日の監視体制で運用し、セキュリティパッチの適用や不正アクセス対策、障害発生時の復旧作業、サーバーダウン時の再起動、ハードディスが故障し場合などにはバックアップから速やかに元の状態に復旧させます

このように共用サーバーは、低価格で初心者にも手軽に豊富なサービスを利用できるのがメリットです

一方で、サーバーマシンを複数のユーザーで共有するので、1ユーザーに割り当てられるサーバーや回線の資源は乏しくなります。また、サーバー内の他のユーザーの利用状況にも大きく影響されます。共用サーバーでは、CPUやメモリーなどのリソース不足問題、回線のトラフィック不足問題、セキュリティー面での脆弱性など、他のユーザーの稼働状況に巻き込まれる類のトラブルが発生します。。例えば、あるユーザーのWebサイトへのアクセスが急に増大したりすると、同じサーバーで稼働している他のユーザーのWebサービスのパフォーマンスが低下するようなことが起こります。また、あるユーザーが引き込んだウィルスがサーバー内の他のユーザーに感染する可能性もあります。このように共用サーバーでは、サーバーマシンや接続回線を不特定多数のユーザーと共有するので、安定性やスピードにはかなりバラつきが発生します。機密性やウィルスなどの問題においても安全面には弱いサービスです。また、アクセス増大によって現状プランの処理能力を超える場合、プランの変更が必要となり、移行作業にはかなりの手間が発生します。スケールアップ型のVPSやクラウドでは、必要に応じてサーバーリソースを柔軟に増強することが出来、プラン変更による移行作業などは必要ありません。

共用サーバーは低価格で手軽な反面デメリットもありますが、一般的なWebサイトを運営する程度であれば十分運営することが出来ます(あまり心配する必要はありません)。

メリット

  • サーバーマシン1台を複数のユーザーで共有するので、非常に低価格で利用できます。
  • サーバーは予め構築されており、様々なサービスを即利用することが可能です。
  • サーバーメンテナンスはホスティング業者がすべて行うのでサーバーの知識のない方でも簡単に運用することが出来ます。
  • サーバー管理画面などが用意されており初心者でもサーバーを簡単に操作することが出来ます。

デメリット

  • 複数ユーザーで利用するため、サーバーマシンや回線のリソースは乏しくなります。
  • 他のユーザーの稼働状況に左右されるので、安定性やスピードにはバラつきが発生します。
  • セキュリティーレベルは低いので機密情報を扱うのに適していません。
  • アクセス増大などによってサーバーリソースが不足した場合などには柔軟に対応することが出来ません。

適した運用対象

  • アクセス数のあまり多くない通常のWebサイト
  • 個人事業主のWebサイト
  • 中小企業のコーポレートサイト
  • データベース負荷の低いWebサイト
  • PRサイト
  • 個人用ブログ

運用コスト

  • 低い

専用サーバー

専用サーバーは、契約ユーザーが物理サーバーマシン1台を占有し、サーバーには専用のインターネット接続回線が通されます。別名セルフマネージドサーバーともいいます。サーバーマシンのスペックや回線の容量は、プランによって低いものから高いものまで用意されており、ユーザーは自分のニーズに合わせて選択することが可能です。

専用サーバーでは、ホスティング業者が用意した幾つかのサーバーOS(オペレーティング・システム)の中から自分に適したものを選択することが可能です。ユーザーには、Root権限(Administrator権限)というサーバーの管理者権限が付与され、これにより、サーバーアプリケーションなどを自由に選択してインストールし、稼働するプログラムも取捨選択でき、セキュリティーポリシーをユーザー自身の方針に準拠することが可能です。ユーザー独自のカスタマイズや設定を施し柔軟に運用することができます

専用サーバーのユーザーは、サーバーマシン1台のリソースを完全に占有し、回線も必要に応じて専用回線を選択することが出来ます。これにより、共用サーバーやVPSで発生するようなCPUやメモリーなどのリソース不足問題、回線のトラフィック不足問題、セキュリティー面での脆弱性など、他のユーザーの稼働状況に巻き込まれる類のトラブルが発生しません。例えば、共用サーバーやVPSの場合、あるユーザーのWebサイトへのアクセスが急に増大したりすると、同じサーバーで稼働している他のユーザーのWebサービスのパフォーマンスが低下するようなことが起こります。また、あるユーザーが引き込んだウィルスがサーバー内の他のユーザーに感染する可能性もあります。物理サーバーを占有する専用サーバーではこのようなトラブルの心配はありません。

専用サーバーでは、運用中にアクセス数の増加やデータベース負荷が高くなることで現在の構成での処理能力を上回ってきた場合、メモリーやハードディスクの増設など、サーバーマシンのスペックを強化するようなハードウェアの特別な拡張で対応することも可能です。さらに、サーバーマシンを複数台で構成することにより、集中するアクセスを分散処理させることも可能です。また、専用サーバーは他のユーザーと物理的に隔離されているので、障害時には速やかに対応することが出来セキュリティー面でも安心です。これは、共用サーバーやVPS、クラウドにはないメリットです。

このように専用サーバーは、拡張性や自由度に加えて、処理スピード、安全性、安定性にも優れています。様々な面で高いレベルの処理を要求する場合にはおすすめのサービスになります

優れたパフォーマンスを発揮する専用サーバーですが、その分、共用サーバーやVPS、クラウドに比べて高いコストが発生し、導入費用や運用費は他のサービスに比べて格段に高くなります。また、クラウドやスケールアップ型のVPSのように柔軟なサーバーリソースの増強は出来ません。ハードウェアの増強やサーバーの増設には高い費用と手間が発生します。特に急激なアクセス増大時に短時間でサーバーリソースを必要な分だけ調達するクラウド型サービスのようなことは出来ません。
さらに、サーバーの保守・管理・運営は、ユーザー自身で行う必要があるのでサーバー技術者が必要になります。中でも障害対応セキュリティー対策は重要で、プログラムのセキュリティーアップデート不正アクセス対策障害時の復旧作業など重要で手間のかかる作業が発生しいます。

このような運用問題を解決するサービスとしてマネージドサーバーというサービスがあります。これは、サーバーのメンテナンスや運用をすべてホスティング業者が担ってくれるサービスです。このサービスではサーバーマシンのリソースをすべて占有できるメリットがある一方、Rood権限が付与されないので、Root権限を必要とするカスタマイズは出来ません。

専用サーバーはホスティングサービスの中では最もハイレベルなサービスになります。

メリット

  • サーバーマシン1台を占有するので、非常に高いパフォーマンスを発揮します。
  • インターネット接続回線の容量を選択することが可能です。
  • 物理的に隔離されているので、共用サーバーやVPSなどと異なり、他のユーザーの影響を受けないので、安定性や安全性に優れています。
  • Root権限(管理者権限)が付与されるので高い自由度があり拡張性に優れています。
  • 必要に応じてメモリーやハードディスクの増設など、ハードウェアの特別な拡張が可能です。
  • サーバーマシンの増設で複数台構成によるスケールアップが可能です。

デメリット

  • セキュリティーのアップデートやバックアップなどのサーバーメンテナンスは契約者自身で行うためサーバー技術者が必要です。
  • クラウドやスケールアップ型のVPSのように柔軟なサーバーリソースの増強は出来ません。
  • 急激なアクセス増大時に短時間でサーバーリソースを必要な分だけ調達するクラウド型サービスのようなことは出来ません。
  • 高いコストが発生します。

適した運用対象

  • 非常にアクセス数の多いWebサイト
  • データベース負荷の高いWebサイト
  • 機密情報を扱うECサイトや企業用サイトなどのWebサイト
  • 動画配信サイト
  • Webアプリケーションサービスサイト

運用コスト

  • 高い

VPS

VPS(ブイピーエス)とは【Virtual Private Server:バーチャル・プライベート・サーバー】の略称で、1台のサーバーに仮想的に複数のサーバーを起動させたサーバーマシンのことです。この技術を利用することで、1台のサーバーマシンであたかも複数のサーバーマシンが稼動しているかのように運用することが可能です。

ホスティング業者ではこの技術を導入してVPSサービスを提供しています。VPSサービスは、1台のサーバーマシンを複数ユーザーで利用する共用サーバーとして運用し、各ユーザーに対して仮想的に専用サーバーと同様の機能を持たせて提供するサービスです。このサービスでは、ユーザーは専用サーバーとほぼ同じサーバー機能を利用することが可能であり、複数ユーザーで共用することで専用サーバーより低価格で利用することが出来ます。VPS技術によって、CPUやメモリ容量、ディスク容量などのサーバーリソースは各ユーザーへ管理されて分配されており、他のユーザーの影響を受けにくい仕組みになっています。各ユーザーにはRoot権限(管理者権限)が付与されるので、専用サーバーのようにOS(オペレーティング・システム)の設定、セキュリティー対策、サーバーアプリケーションのインストールなど自由にカスタマイズが可能です。

VPSは、共用サーバー並みの低コストと専用サーバーと同様の機能を併せ持ち、スピードや安定性も含めて、共用サーバーと専用サーバーの中間に位置づけられるサービスと言えます。

VPSのメリットは、低価格で専用サーバーと同様の機能が利用できることです。ホスティング業者によってはサーバーOS(オペレーティングシステム)の選択も可能です。さらに、スケールアップ型のVPSもあり、必要に応じて専用サーバー並みまでスペックを拡張することが出来ます。VPSの上位プランでは、非常に豊富なサーバーリソースが付与されるので、専用サーバーに近い動作や安定性を発揮するプランも用意されています。

しかしながら、サーバーマシンを複数ユーザーで共有するので、サーバー内に収容されている他のユーザーの影響を全く受けないことはありません。サーバーリソースはVPS技術によって各ユーザーへ管理・分配されていますが、専用サーバーのように物理的に隔離されているわけではないので、専用サーバーと同じパフォーマンスは発揮できません。また、スケールアップ型のVPSであっても、クラウドホスティングのように急激に増大するアクセスなどに対して速やかにサーバーリソースを調達する柔軟性はありません

また、VPSサービスではRoot権限が付与されるため、サーバーの操作や管理にある程度の知識が必要となります。管理画面などを用意している業者もありますが、VPSを活用するには自身でサーバーを管理・運用する必要があります。ですが、物理サーバーの管理やOSレベルのアップデートはホスティング業者が行うので、専用サーバーほどのメンテナンスや運用体制は要求されません。

メリット

  • サーバーマシン1台を複数の契約ユーザーで共有するので低コストで利用できます。
  • メモリやCPUなどのサーバーリソースはVPS技術によって管理されているので他のユーザーの影響を受けにくい設計になっています。
  • Root権限が付与されるので専用サーバーに近い自由度や拡張性を持っています。(ソフトウェアのレベルにおいて)
  • スケールアップ型のVPSではサーバーを移行することなくサーバーリソースを拡張することが出来ます。
  • VPS上位プランを利用すれば専用サーバー近いパフォーマンスを発揮出来ます。

デメリット

  • サーバーマシン1台を複数の契約ユーザーで共有するので他のユーザーの影響を受けます。
  • インターネット接続回線は複数ユーザーで利用する共有回線なので他のユーザーの稼働状況の影響を受けます。
  • Root権限が付与されるためサーバーの操作や管理に専門の知識が必要となります。
  • スケールアップ型VPSでもクラウド型ほど短時間で柔軟にサーバーリソースを増強させることは出来ません。
  • 専用サーバーのように物理的に隔離されているわけではないので、専用サーバーと同様のパフォーマンスは発揮出来ません。
  • サーバーマシンは共有なのでハードウェアの特別な拡張は出来ません。

適した運用対象

  • アクセス数が少ないWebサイトから高いWebサイトまで
  • データベース負荷が低いWebサイトから高いWebサイトまで

運用コスト

  • 低い ~ 高い

クラウド

クラウドとはネットワークを介してデータ保存領域、CPU,メモリやアプリケーションサービスなどコンピューターリソースを利用する形態の1つで、クラウドコンピューティングによって提供されるサービスの総称です。中でもクラウドによるホスティングサービスをクラウドホスティングサービスなどと呼びます。または、IaaS(イアース)などと呼ばれます。

従来のホスティングサービスでは、共用サーバー や VPS、或いは、専用サーバー であっても、サーバーマシンが個別に提供され、利用できるCPUやメモリ容量、ハードディスク容量などのサーバーリソースは、その物理サーバーに備わっているスペックが限界です。例えば、Webサイトのアクセス数が増大して現状の処理能力を上回る場合、共用サーバーやVPSであれば、上位プランに変更する必要があり、専用サーバーの場合、サーバーマシンのスペック強化マシンの増設、或いは他のサーバーに移行するなどの必要があります。これらは非常に手間のかかる作業です。また、予め余裕を持ったプランやサーバーマシンを用意した場合、リソースを余らせて無駄なコストが発生するリスクがあります。

クラウドの場合、複数のサーバーマシンを1台の装置として纏め上げ、仮想化する技術を利用しており、ユーザーの稼働状況に応じて、CPUのコア数、メモリ容量、HDD容量などのリソースを複数のサーバーから調達することが可能で、プランの変更やサーバーの増設・移動などは必要ありません。また、急激な負荷の増大に対しても、その要求に合わせて必要なリソースを即時、スケールアップ・スケールダウン出来る柔軟な対応が可能です。

クラウドの利用料金は、使用した分で課金される従量課金制です。または、割り振られたサーバーリソースに応じて月単位の定額利用料を選択することも可能です。最小規模でスタートし、必要に応じてスケールアップ・スケールアウトすることで無駄な費用が発生しません。共用サーバーやVPSの場合、プランを変更すれば初期費用などが再度発生します。専用サーバーであれば、サーバーマシンの増設や移動の場合、大きな追加費用が発生します。

このように、従来のホスティングサービスに対してクラウドでは、必要に応じてCPUやメモリ容量などのサーバーリソースを速やかに増設することが可能で、必要なくなればスケールダウンできます。一時的に発生する急激なアクセス増大に対しても必要な処理能力を即時調達し、アクセスが減れば元の状態に戻ります。これは従来のホスティングサービスとの大きな違いです。クラウドは、サーバーリソースやコストの最適化を実現できるサービスです。

一方で、クラウドの場合、一度サーバーに障害が発生すると復旧までに長時間かかる場合があります。また、クラウド型のサービスにおいてサーバー内のデータが消失してしまったファーストサーバーショックと言われる事故などもありました。運用やセキュリティーにおいてはまだ不安が残る面もあります。また、海外クラウドサービスの場合、サポート体制、コンプライアンス内容、障害やボトルネックなどによるネットワークリスクなどにおいて、国内との違いによる問題があります。

代表的なサービスとして、Amazonの EC2 S3さくらのクラウドニフティクラウドがあります。

メリット

  • プランの変更やサーバーの増設・移動などせずにサーバーリソースのスケールアップが可能です。
  • 急激な負荷の増大に対しても、その要求に合わせて必要なリソースを即時、スケールアップ・スケールダウン出来る柔軟な対応が可能です。
  • 最小規模でスタートし、必要に応じてスケールアップ・スケールアウトすることで無駄な費用が発生しません。

デメリット

  • 一度サーバーに障害が発生すると復旧までに長時間かかる場合があります。
  • データ消失や漏えいなどのリスクがあります。
  • 海外クラウドサービスの場合、サポート体制、コンプライアンス内容、障害やボトルネックなどによるネットワークリスクなどにおいて、国内との違いによる問題があります。

適した運用対象

  • アクセス数が少ないWebサイトから高いWebサイトまで
  • データベース負荷が低いWebサイトから高いWebサイトまで
  • スモールスタートして将来大きく成長する可能性のあるWebサイト
  • アクセス数が一時的に急激な増加をするようなWebサイト

運用コスト

  • 低い ~ 高い

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日付

投稿日:2015年7月1日
最終更新日:2018年08月07日

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