クラウド(クラウドコンピューティング、cloud) | IT用語
- クラウドはネットワークを介してデータ保存領域やアプリケーションサービスなどコンピューターリソースを利用する形態の1つ
これまでは、例えば、写真や動画、テキストなどの各種ファイル、メールデータなどをユーザー自身のコンピューターのハードディスク内に保存していました。また、ソフトウェアなどは、パッケージソフトを購入してCD-ROMなどの媒体から直接自身のコンピューターにインストールし、利用する場合は、インストールされたソフトウェアをコンピューターのハードディスク内から起動して利用していました。これに対してクラウドコンピューティングでは、インターネットやネットワーク上のストレージ(保存領域)やサーバーが提供するアプリケーションサービスなどのコンピューターリソースを利用することで、従来自身のコンピューター内のリソースであったものを、クラウドコンピューティングのリソースが対応するモデルになっています。
クラウドサービスの種類は大きく3つに分かれます。SaaS(サース、サーズ)、PaaS(パース、パーズ)、IaaS(イアース)です。SaaSでは、インターネットを介してソフトウェアサービスを提供します。有名なサービスにGoogle Docsがあります。PaaSは、インターネット経由で、プログラム言語(Python、Javaなど)の実行環境を提供し、アプリケーション開発用プラットフォームを提供します。有名なサービスにGoogle App Engineがあります。IaaSは、インターネットを介して、ハードウェアリソースを提供するサービスです。サーバー仮想化やストレージサーバーなどホスティング業者のクラウドサービスなどはこれに当たります。有名なサービスにAmazon EC2があります。
PaaS(パース)や SaaS(サーズ)がアプリケーションなどソフトウェア環境に重点を置いたサービスに対して、IaaS は、機器や回線などのハードウェアリソースの提供が中心のサービスです。
クラウドは、誰もが利用できるサービスをパブリッククラウド、企業など組織内で利用する場合をプライベートクラウドと呼ぶ場合があります。また、Webサイトやブログなどで、ページや記事に対して、その内容に関連するキーワードをタグとして関連付けることがあります。これは情報の分類法の1つで、このように多くのページや記事に関連付けれたタグ群をタグクラウドと言います。
クラウドコンピューティングの利点は、提供側とユーザー側で異なります。提供側は、開発や運営の効率化からコストダウンを図ったり、多数のユーザーでソフトウェアやハードウェアを共有させることでスケールメリットを享受できます。ユーザー側は常に最新状態のサービスを享受でき、ソフトウェアやハードウェアの保守・管理から解放されます。反面、共有してリソースを利用しているので、差別化が困難であり、個別のユーザーニーズに合わせたカスタマイズなどは出来ません。また、事業者の機器や通信回線などの障害が発生した場合に、サービスが利用できなくなることや、機密情報が外部へ流出するなどのセキュリティー上の問題などもあります。
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